実験やめたった シマエナガ編

劇団「実験やめたった」の活動報告

某バンドサークルのコンピアルバムVol5の解説とコメント(その4, 4曲目)

 シリーズ第4回目はアルバム4曲目の「レイトショー by 電波塔」を解説する。この曲も凄い曲で、曲紹介にもあるように、遊び心あふれる、しかも詩的で爽快な作品だと思う。

 

イントロ

Dbmaj7 . . . Dbm7(13) . . .
Cm7 . . . Bm7 . . .             

Bbm7 . . . Eb7(9) . . .
Ab . . G Gb . Eb .
 

 冒頭は(トニックではなく)サブドミナントから始まり、次いきなりマイナーコードになって、次からベースが順次下降する。この大局的な流れの上にメジャーセブンス、マイナーセブンス、9度、(のちに11度も出てくる)、13度のテンションノートが加わってきて、これはジャズのコード進行である。

 

テンション (音楽) - Wikipedia

 

 このBbm7 → Eb7(9) → Abというのはツーファイブワンのコード進行であるが、トニックであるAbに着地してもこのコードでじっとしていなくて、すぐ半音下のGへと滑るようにコードが進行している。筆者はこの「トニックのAbに留まらない」というコード進行の特徴が、この曲の面白さ、地球が自転して時間の進んでいくさま、お祭りの賑やかさような感じを出しているとみている。

 

 というわけで、以降皆さんがこの曲のコード進行を見る際には、「テンションノート」と「Abが全然出てこない、出たとしてもすぐ別のコードに行ってしまう」という点に改めて注意してほしい。

 

スピード感ある展開 

 またこの曲は展開が独特でいい意味で型破りだと思う。繰り返しの回数も型にはまっていなくていい。サビもスピード感をもって過ぎていく。「爽快だね」と言ってシャッフルになって途中から転調して半音上がる。この展開はとても爽快感ある。

  

 

というわけで動画で見ていただこう

 

 

 

こうすればもっと良くなるというコメント

 イントロの部分のリズムをもっとタイトにしていくと良いと思う。

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イントロ部

 

  

 

(つづく)