実験やめたった シマエナガ編

劇団「実験やめたった」の活動報告

某バンドサークルのコンピアルバムVol5の解説とコメント(その5, 5-7曲目)

   シリーズ第5回目は、アルバムの5-7曲目について解説していく。曲名は略称で表記しているが、これは曲をググったときにこのページが最初に出てくるとアレなのでそうした配慮によるものである。

 

 

#05. ニューバランス少女

 この曲は敢えてF#mのコードのみを使った、いわば単色の、墨一色で書かれた書画のような骨太の作品だと思う。このようにコードを1つしか使わないという高難易度の曲であるが、曲が変化しながら展開していくようによく工夫がされていると思う。

 いっぽうこの曲では音作りがちょっと惜しい。以下、ミキシングについてそれぞれのパートをどうすると良いかという筆者の意見を述べる。

 

 

クラッシュシンバル: もうちょっと派手に

ハイハット: OK

ボーカル: 音量上げて高音の抜けを良くすべし(コンプレッサ使っても良い)。

ギター: ボーカルとかぶる音域削る。もう少し高音を上げても良い。

スネア: 高音の抜けを良くする

ベース: OK

キック: OK

 

サビ前の「エフシャープマイナーセブン」のところのバランスはOK。あとAメロで若干ボーカルのテンポが速い気がするので、楽器隊と合わせると良いと思う。

 

#06. 証 

 

 

 この曲はダイアトニックコードではないコードが多用されており、それがセンスの良い斬新な感じを出している。例えば0:44に登場するII#のコードや、その前後に登場するVmとかIVmといった(通常はメジャーで使われる)コード、あと2:15に登場するVIである。

 

 と、このように、筆者は音を拾って何のコードが鳴っているかという採譜はできたものの、これがどういう仕組になっているのかを正確に説明することができない。すまん。

 

・0:44に登場するII#のコードは、ハ短調(=変ホ長調)からの借用和音かと思う

VmとかIVmがマイナーになっているのは長調短調への転調なんだと思う

・2:15に登場するVIは何の調に転調しているのかは分からん

 

あと、

・曲中に出てくるIのトニックは、何か音を足すなりしてそこまで安定しないふうにした方が良いのではないかと思う。

・例えば、前奏やサビの途中に出てくるIのトニックは、I7とするほうが筆者は良いのではないかとおもう(動画2:24からを参照)。

 

 

#07. Amazing

 この曲は本人の曲紹介解説にもあるように、高級車に乗っているような感じがする。筆者はその理由について、以下のように解釈している。

 

・コード進行はゆったりしていて余裕がある。

・テンポが安定しているので高級車のような安心感がある。

・いっぽう、ドラムやベースは細かく動いており、音数は多く、それがスピード感を出している。

・楽器の種類が少ないながらも、音作りがしっかりしている。倍音が干渉することもなく、素の音がよく響いている。

・なお、この曲のコード進行はたぶん Gmaj7(9) → Dadd9onF# → E7(9) → D

 

 

 

(つづく)